年の頃は40半ばの並木秀生と言う男性。彼の記憶がどんどん闇の中に葬り去られる…すなわち記憶障害。
少しずつ少しずつ、楽しかった思い出を語ってみましょう。思い出せるものからで良いよ…
夏祭り・暑かった・ジャムパン・泡にまみれてる・散歩してる・追いかけて♪…どれがどんな思い出なのか…
彼の頭の中の思い出は、昔飼っていた雑種犬のMARUと、幼い頃の友達の智士ぼっちゃま・天才荒木・早苗ちゃん。
駄菓子やさんや…あ、そういえば皆でタイムカプセルに大切なものを入れたっけ…ぼっちゃまは時計だった…僕は?
18の時は結構、ワルやってた。定時制に通ってさ…ケンカの強い女の先こうがいたな…そん時彼女ができたんだ。
彼女はパン屋に務めててよ、よくジャムパンくれたっけ。仲間と彼女…楽しかった…青春だった。
大人になって、ドカチンやったり、たくさんの女にモテたりもしたけど…修羅場があったりで、俺って何してたんだろう。
そんな時、俺の大切なMARUが死んだ…そういえばもう何年も遊んでやらなかったなぁ〜ごめんよMARU。
記念に義父さん・母さん・叔父さんと一緒に写真撮ってやるよ。ありがとなっ。
現実に戻って、、、「この人がおかしくなって来たのは、離婚が原因なんです。
少しも妻や子供のこと思い出してくれないんです。今、誰と会っているのか何処に居るのか、何もわからないんです。」
初めてのウソ…「本屋さんから仮面ライダーの本を盗んでしまったこと。家は貧乏で欲しいものが何も買えなかったの。
本屋のお兄さんごめんなさい。」そうだ…そんなことがあった…それから…それから…父さん・母さん…。
彼の根底に残っている闇は父と母が借金を苦に自殺したのを見てしまった事…。人が自分から離れていくことへの
恐怖から記憶の崩壊が始まっていたのだった。その原因がわかった時、ジャムパンの彼女が今、自分のそばにいた。
      さぁ、自分の一番の思い出を思い出してみよう…それは…?   「大好きだった先生との別れだ!」

ご来場いただきました方々、ありがとうございました。
今回は集合写真が手元に来なかった為、掲載できませんでしたが、総勢25名の役者が
心をひとつにして素敵な作品を作りました。
懐かしい哀愁ある作品は仮面ライダー世代男性たちの心に残る逸品となったようですね。