スプーキーズpresents ♯04
2009年8月12日(水)〜16日(日)
幕末時代劇第2弾☆娯楽活劇!

Sea Man 〜Who's That Boy〜
シアターグリーン Box in Box Theater



楢崎 龍(ならさきりょう)
坂本龍馬の妻。肝のすわった女性で、龍馬が寺田屋で新撰組に包囲された時、風呂から飛び出し危機を知らせた事は有名。その後、龍馬と結婚し、日本最初の新婚旅行をしたと言われている。

【1】自分の役"楢崎龍"について一言
楢崎龍役の渡部美穂です。
坂本龍馬を誇りに思い、その妻としての自負から常に気丈な振る舞いを見せる女性なのかな〜と思い演じておりました。
今回の舞台では昔の女や婚約者が出現し、嫉妬や寂しさを感じましたが、その彼女たちの龍馬に対する覚悟を感じとり、自分もその大好きな人の為に、少しでも役立てることができるのなら、彼女たちに頭を下げても良いと思え、最後にはその恋仇と思われる女性達とも気持ちを分かち合える事が出来ました。ラストで龍馬を水平線の彼方に目にした時は安堵で涙がこぼれました。きかん坊の海援隊士達をまとめる龍馬はやっぱスゴイです♪

【2】終演を迎えて一言
気付きました…皆の思い入れで。
稽古中は「私は龍馬にどう追い付いたのか、何故共に戦おうとしたのか」その一点が解らず悩みました。原理と意味はわかりましたが本心がどうも見えて来なかったのです。
でも本番中、仲間が一生懸命に舞台に打ち込む姿を見て、これと同じだと悟ったわけです。正解が何かはありませんが、皆の力に後押しされての舞台となり感謝しております。
なにはともあれ、太郎ちゃん、京都弁のご指導ありがとうございました(*^^)v
そしてご来場頂いた皆さま、関係者各位さま、応援ありがとうございました♪


時は幕末!場所は長崎。日本初の写真館「上野撮影局」は時の14代将軍徳川家茂&皇女和宮親子&嗣子も訪れるほど。
しかし何故か家茂だけは写真に写らなかった。「ワイはここにはおらん。迷子になっておる」と上野彦馬から一言。
「死ぬ前にこれだけはやって置きたい事を紙に書け!そうすれば道は自ずと見えてくる」
そんな時、SeaMan(海援隊)のメンバーが姿を見せる。「この男の面倒を見てくれ!」と神父の助言で家茂は海援隊見学に。
「お前も撮ってやろう、今なら金運UPのお守りがもらえるよ」と言われ顔を白く塗られる桂小五郎。
そこへ龍馬の義姉弟が京都から戻る…と同時に龍馬の昔の恋人?加尾を伴って来た。龍馬が幕府と戦をすると聞いて
いてもたっても居られず駆けつけて来たと言うのだ。さらに龍馬の許嫁、佐那子もこの長崎に来ていると言うのだ。
いざ、皆を乗せ、ユニオン号!出航〜っ!
船内では何故か(右より)龍馬の妻/お龍&龍馬の許嫁/佐那子&龍馬の昔の女/加尾が互いの身分を知らず仲良く話している
その様子を見た乙女姉さん、海援隊士、君江、太一郎は咄嗟に話を逸らした…が、ひょんな事で3人の関係が露見する。
乙女が仲裁に入り佐那子と加尾は「龍馬さまの大事を悟り覚悟を持って駆けつけた」と説明をするが、お龍は一向に許さない。
三つ巴の参戦の中、お龍は「寂しさを紛らわせる為に来たなら帰れ!」と追い出してしまう。
一方、海援隊士は最新式のライフル銃を購入し、明日の戦についての作戦会議を行っていた。
しかし「無駄に血を流す必要がない」と異議を唱える者が現われた。陸奥陽之助=彼は龍馬の言葉を引用し語った…
「暴力では人の心は動かせん。人の心を動かすのは真心だ」…そして、沢村達とケンカになった!
男たちは迷い、女たちは帰路につこうとしていた…その様子を的確に捉えていたのは上野彦馬の写真だった。
迷っている海援隊士たちは己の姿が写真には写らず、覚悟で動いた女たちの写真はしっかりとその姿を捉えていた。
しかし、お龍も海援隊士たちと同じく写真には何も写ってはいなかった。
「彦馬さんの撮る写真は心を写す鏡やと龍馬から聞いた事があります。覚悟がないのはうちや、出ていくんはうちの方や!」
同じく、家茂も悩んでいた。己の姿が写真には写らない。余命幾ばくもないのからなのか、それとも…。その意味が知りたい。
そんな様子を見ていた桂小五郎と伊藤俊介は、“龍馬のいない間になんとか戦争反対の方向へ持っていきたい”と考え、
陸奥を仲間に引き入れて画策を練る。その策とは…個々の弱点をついて味方に引き入れるということだった。
無理やりにでも、一同、戦争反対と意見がまとまったところで、
次は“将軍と長州藩代表が仲良く手を結んだ筋書きを天皇に見せ、戦を回避させる”為の芝居することに。
しかし、そこへ逃げの桂と違い、強気の高杉晋作が現われ勝手に台本を書き換え、「此度の戦で徳川は消滅せし。
これからは共に新しい国づくりをさせてもらう、邪魔するものあれば武力をもって排除せよ!それが例え徳川幕府でもだ!」と
将軍役の本物の家茂に厳しい稽古をつける。そして高杉は戦いは「僕に任せて!」と颯爽と去ってゆく。
そんな中、乙女姉さんが「お前たちの考え方は間違っている」と果たし状を持ち登場。神父の力を借り海援隊士に挑む!
そしてお龍も気づく“龍馬があの日決意した時の事”を。
「わかったんです!どうか私も連れて行ってください。お願いします」そう乙女たちに懇願するのであった。
乙女、お龍、佐那子、加尾、君江、和宮、嗣子、神父 VS 海援隊士、家茂の決戦が始まる。
“覚悟”とは揺らぎないもの、そして現実の奥にあるものをしっかりと見て、行動をとる事。お龍の銃が駿馬の肩を打ち抜く。
「まだダメなのか、まだ足りないのか、私の指し示す道は!」
戦争を目の前に悩む海援隊士同様、家茂もまたこの国の為に自分が何を為すべきなのかを模索していた。
その時、乙女が懐から1枚のまっ白な写真を取り出した。それは覚悟が揺らいでいた時の龍馬の姿であった。
「お前たちの夢を叶える為に、戦争をするのかしないのか龍馬は悩んでおった。その姿がこれだ!」
海援隊士の中にも何かが見えてきた…それは己が何を為したいかと言う覚悟の表れだった。
「龍馬も今のあんたらと同じ、迷子になるのも無理ないわ。せやけどあの人は答えを出した」お龍は言葉を続けた。
「きれい事で片付けるのは卑怯者と同じやと」…。迷いが消えた皆の姿は上野彦馬が撮った写真にしっかりと現われていた。
駿馬が叫ぶ!「あ、あれは坂本さんの船です!坂本さんが帰って来ました!」
ほっとしたお龍の目には涙が溢れていた。…そして家茂もまた死ぬ前にやりたい事を書いた“棺おけリスト”をもう一度見直す。
1つ目・・・2つ目・・・3つ目・・・妻の和宮親子と一緒i写真を撮りたい…。よし、もう一度撮り直そう!
坂本龍馬が手にしていたと言う本物と同型の銃を貸していただきました!
本当にお疲れさまでした。みなさま、ありがとうござました♪


スタッフ : 音響/TAISHI 照明/青山崇文 制作/美月舞鈴 OFFICEBLUE
舞台監督/田中新一 振付け/小笠原一葉 殺陣指導/小坂逸 web宣伝/坂本カヲル 

出演者 : 足木俊介岩井太郎加藤栄一郎加藤貴大木村正和小坂逸
小島久人下田崇覚竹口龍茶林大幹増田大樹本山裕記谷戸亮太/
山本真嗣/吉岡裕教/
奥村智海クシダ杏沙小林寿美子
白石亜津紗/高岡美保/森川渚水/八鍬慶子/渡部美穂 ほか

協力 :ASSH/エスアーティスト、MK−Mox、(株)オスカープロモーション、オフィスJOMA、
OFFICE BLUE,(株)キティ、劇団翌檜座、劇団ジュークスペース、STUDIO T&T、
ぴかりこ注意報、はえぎわ、蝴蝶、井吹哲也、水島友子、雪絵れな、梶武志 ほか(順不同)

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