スプーキーズpresents♯08
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役 名 : 影虎 (赤沼菊乃) 家族構成 : 兄・息子・娘 生い立ち : その昔、武田家の姫であった。 しかし敵国の犬神左平と恋に落ち、女の子と男の子を産んだ。 ところが犬神家の三姉妹がその子らを谷へ突き落とした。 私は犬神家を怨み、同じく谷へ身を投げた。 そして今、私は復讐の鬼に燃える。 |
始まりはこうであった…『祟り神』の化け物退治を依頼され八つ墓村に来ていた金田一耕ノ介を訪ね、堀田仁がやって来た。 金田一の仲間は祭り&女好きの自来也と小太郎、金の亡者の綱手、ミステリアス忍者の大蛇丸。彼らが堀田から依頼されたのは… |
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犬神左平の遺言書の代理公開であった…だが、その堀田仁は武田忍軍/影虎/霧隠才蔵/根津甚八/由利鎌之助によって毒矢で消されてしまう。 | ||
その2日後、犬神家と同盟関係にある野々宮家では珠夜姫の輿入れの前夜祭であった。相手は矢沢永吉之助。しかし思い人は他にいた、その名は犬神影清。 | ||
犬神家の三姉妹、松夜、竹夜、梅夜には、それぞれ影清、影武と小夜、影智がいたが、裏では密かに家督争いが行われていた。 今夜がヤマとなった犬神左平の元へ皆が集まる中、、金田一耕之介が遺言書を持ってやって来た。 |
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そして、水の滴る音とネズミの声が響く冷たい地下の牢獄に1人男が鎖につながれていた。彼こそが影虎の子、赤沼静馬だと言う。『よくぞ生きていた静馬!』 | ||
そして復讐の嵐が巻き起こる!やせ衰え息絶え絶えの犬神左平がカッと眼を見開きついに!その時がやってきた。『犬神左平様、みまかりましてございます!』 そして影虎の声が響き渡る・・・『犬神家の者ども聞こえるか!我らが味わった地獄以上の苦しみをお前達に与えてやる!』 |
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武田に和睦を申し入れた犬神家は、同盟国の野々宮家の領地と引き換えに滅ぼすことを書面にしたためた。 その野々宮家には影虎の家臣 猿蔵と実の娘 珠夜がいた。そんな事とは知らずに攻める影虎たち。そこへ自来也たちが助けにやってくる。 |
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犬神家では野々宮家に援軍した影清は行方知れずとなっがていたが、生還したと知らせを受け急いで一族が終結した。 しかし影清は戦で顔に怪我を負い醜い姿となっていた。そんな中、金田一によって遺言書が読み上げられる。 |
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■犬神家の全財産、ならびに家督相続件を野々宮珠夜に譲る■ “但し、珠夜が放棄する場合、その権利は赤沼菊乃に譲られ、次期当主は赤沼菊乃の一子、赤沼静馬に与えるものとする” 筆跡は紛れもない父 左平の字に三姉妹はうろたえるどころか『その遺言書はもはや何の意味もありませんない。野々宮家は武田に攻め滅ぼされ珠夜は死に、 そして菊乃も静馬ももうこの世にはおりません』と金田一に言い放ち、『次期当主は我々のやり方で決めますのでどうぞお引き取りを!』と場をあとにしてしまった。 |
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この一連の騒動の発端はその昔、猿蔵が赤沼菊乃の家来だった頃に遡る。『猿蔵。何故静馬を守ってくれなかった!』…その夢でようやく意識を回復した猿蔵が語った。 当時から犬神家と武田家は争いが絶えず、いつ大戦になってもおかしくない時だった。そんな時、あろうことか菊乃姫様は犬神左平と不義密通を・・・、 しかし菊乃姫の覚悟は固く、この猿蔵もお供いたしました。生活はどん底でしたが、人として生きて行くには十分でした。あの日までは・・・。 |
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菊乃姫が待望のお子を出産した、男の子には静馬、女の子は珠夜と名づけられた。しかし、時同じくして犬神三姉妹にも子供が生まれた。 当然、左平様は静馬様に家督を譲られる、それをあの三姉妹が黙って見ているものか。そして、私はとんでもない事を・・・、 静馬様を守ってくれと頼まれた私は、静馬様と犬神松夜の子影清を取り替えてしまったのです。 |
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案の定、静馬様を亡き者にしようと我らの手から赤子を奪い、松夜は笑いながら谷へ投げ捨ててしまった…。 それに絶望した菊乃様は犬神家を呪い、私をなじ、自ら谷へ飛び降りたのです。 |
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その菊乃様が生きてらした…?だが、影清を宿敵の子と思い犬神家に復讐しようとしている。 | 申し訳ございません!申し訳ございません! | |
犬神影清こそ赤沼静馬だったという事か。 自分の子が入れ変わった事を知らないでいるのか。 |
そこへ小夜に扮した綱手が『犬神家にいる偽の影清がの正体を暴くには珠夜の力が必要なので来て欲しい』 と頼みにくる。珠夜と小夜を連れ犬神家に向かう。 |
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日和見的な大蛇丸が『遺言書の内容を手にいれた』と菊乃たちに写しを見せる。そこに書かれていたのは左平の菊乃たち親子に対する継承権の言葉であった。 菊乃は犬神家を滅ぼす事を決意。そこへ猿蔵が…、しかし静馬を守れなかった猿蔵を菊乃は許すことは出来なかった。 |
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そしてその時は来た!武田信玄2万5千の兵!その先陣を切って菊乃達が犬神領地へ乗り込んだ。 『・・・犬神家のモノ共・・・これから地獄を見せてやる!』 | ||
菊乃側が優勢の中、己の犯した罪から生まれた怨念を払拭するがために、猿蔵が止めに入る。 『菊乃さま!もうおやめ下さい!』 | ||
戦いの最中、亡くしたと思っていた珠夜にも出会えた。しかし、憎悪が憎悪を生み影武が本当の影清を斬ってしまった。 もう隠し通せることではないと猿蔵は意を決して真実を語った…赤ん坊だった静馬と影清を取り替えた事を。 |
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一同は時が止まったかのように呆然となる。『うそじゃ、だって静馬はあの時・・・この三姉妹に谷へ投げ捨てられ…』 影清として育てられた静馬が松夜に語りかけた。 『30年前のこの方に対する仕打ち、野々宮家の滅亡。そこまでして権力が欲しいですか?そこまでして息子に…私に犬神家を継がせたかったのですか?』と。 母と子の対面。『本当に静馬なのか…』それは誰にとっても虚しい結末だった。 |
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真実を知った菊乃は、復讐の戦さはやめ兄上に兵を引くよう才蔵に命じるが、才蔵たちは『俺たちは武田信玄公の家来。貴方の家来ではない』と言い剣を向ける。 が、自来也たちにぶちのめされ、犬神三姉妹は金田一に取り押さえられた。だが、『進軍を止める事は無理だ』との才蔵の言葉に 『武田信玄の歩みを武力で止める事はできない、信玄公は忠義を重んじる人物』と金田一は猿蔵に投げかけた。 |
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『元武田の忍び頭猿飛佐助の首を信玄公に届けよ』と自らの首を差し出す猿蔵。『犬神家への怨念だけで生きて来た私の首も兄上に』と猿蔵に続く菊乃。 さらに静馬までもが『遺言書の通りであれば当主は私』と首を差し出した。 それを見た金田一は『松夜様、犬神家はいま滅亡寸前。それをこの人達は自らの命で守ろうとしている。それなのにあなた達は何もしないのですか? 憎しみよりも愛情で大切な人を家族を守ろうとしているこの姿をみてもなにも感じませんか?』と問う。 それに応えるかのように松夜が一言『首が足りぬともうすならあと三つある・・・ここにな』そして犬神三姉妹は己の首を差し出した。 |
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才蔵『・・・わかった。お前達の覚悟お館様にお伝えしよう。必ず・・・』 そして舞台は5人の覚悟に敬意を表して自来也の舞で幕が下りる。 | ||
完 |
■キャスト&登場人物■ 小坂逸・・・自来也 森川渚水・・・綱手 谷戸亮太・・・大蛇丸 安藤陽佳・・・風魔小太郎 岩井太郎・・・金田一耕ノ介 ◆ 可児奈穂子・・・野々宮珠夜 飯山弘章・・・猿蔵(猿飛佐助) ◆ 秋葉舞滝子・・・犬神松夜 幸田友見・・・犬神影清(赤沼静馬) 小林寿美子・・・犬神竹夜 松下浩・・・犬神影武 恩田真悠唯・・・犬神小夜 海端 奈・・・犬神梅夜 安部康裕・・・犬神影智 ◆ 渡部美穂・・・影虎(赤沼菊乃) 増田大樹・・・堀田仁(弾正・清・三吉) ◆ 田仲孝史・・・霧隠才蔵 竹田大将・・・根津甚八 宮ア圭史・・・由利鎌之助 |
■スタッフ■ 脚本・演出/小坂逸 舞台監督/田中新一 照明/青山崇文 音響/平間啓介 剣舞/小坂逸 衣装/MIHO’S CLUB スチール/横田敦史 制作/美月舞鈴 企画・製作/スプーキーズ ■協 力■ OFFICE BLUE MK−Box STUDIO T&T (有)今井事務所 蝴蝶 2.1流 ぴかりこ注意報 劇男 (株)M'sワールド SPIRAL MOON スターダス・21 阿部道場 劇団フジ 瞬報社写真印刷(株) 演劇.com 雪絵れな・水島友子 八鍬慶子・菅野直美 江原百合 花ノ本以津輝・坂本薫 |
2011年4月15日〜20日 SPACE107にて 3・11に東日本大震災で被災された多くの方々に心からお悔やみ申し上げます。 またこの時期に劇場まで足を運んでくださったお客様、スタッフ&出演者の皆さん、そしてご協力いただいた関係各位様に心から御礼申し上げます。ありがとうございました。 |